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OVERSTOCKがCOUNTERPARTYとともに新たな金融市場を作る

2014/10/08

Medici

暗号株式の発行を模索していたOverstockが現在LAで開かれているビットコインカンファレンス”Inside Bitcoins”にてパートナーとしてCounterpartyを選ぶことを正式に発表した。他にも候補としてBitSharesなどが上がっていたが、最終的にCounterpartyの開発陣を雇って、”Medici”プロジェクトとしてcryptosecurityの実現を目指すという。もちろんその開発陣の中には先月NYで会ってきたAdam Krellensteinも入っている。

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法律面のバックアップはPeskins Coieが担当するという。

今回のMediciプロジェクトの始動に伴って、Counterpartyの開発陣はそちらに集中するため、Counterpartyを引き継いでくれる開発者を探しているという。Multi-signatureの開発を目下の課題としてやっていたようなのだが、その完成がおそらく遅くなるのは残念だ。ただそれ以上にこのMediciは期待されるプロジェクトなので、今後の進捗が待ち遠しい。もちろんBitAntennaにおいても報告していく予定だ。

CounterpartyはBitcoinブロックチェイン上に直接結びつく形で市場を作っており、その市場で独自の通貨XCPを介してユーザーはアセット(Tokenと呼ばれる)を発行して売買することができる。配当などの配布も可能で、Bitcoinの機能性を拡張したイメージだ。筆者も実際に自分のアセットを発行してみたことがあるが、初めてビットコインを手に入れたときのような感動があった。

Counterpartyを使っている他のプロジェクトとしては、Let’s Talk BitcoinはLTBCoinをCounterparty上でアセットとして発行しており、LTBCoinを通じてサービスを盛り上げてくれたユーザーに報酬が与えられるようになっている。ブロックチェインベースの分散型データストレージサービスのStorjはCounterpartyを用いてcrowdfundingを行った。

 

今回のMediciプロジェクトに対して、筆者個人としては、Overstock CEO Byrneの露骨な反ウォール街の姿勢に多少の懸念を感じている。実際、ByrneがCounterpartyをパートナーに選んだ理由として金融に対してウォール街とは異なるアプローチを取っていることを上げていた。その今までと異なったアプローチ自体はすばらしいと思うのだが、オープンソースでアセットを発行できる状況下で多種多様なアセットが乱立した場合、各アセットの流動性はおそらく低くなるだろう。そういった市場は果たして市場としての役割を果たしうるだろうか?また各企業が自由にcryptosecurityを発行できるとすると(詳細は明かされていないので筆者の推測が入っている)、果たしてIPOに意味はあるのだろうか?

これまでにビットコインでも様々な金融ツールサービスが出てきているが、既存の金融市場のサービスをビットコインの世界でも実現するというタイプのものが多いように思われる。しかし、既存の金融商品はマーケットメイカーありきのものがほとんどでそれをただ持ってくるだけでは金融の歴史が繰り返されるのは目に見えている。

ぜひ、Mediciプロジェクトには、単なる反ウォール街の姿勢ではなく、既存の金融にとらわれない全く新たなジャンルの市場を作り上げてくれることを期待したい。いっその事、株式という概念から離れてみるのもありかもしれない。